河川敷は誰のもの?

私のホームグラウンドの野外飛行場は埼玉県の河川敷にあり、地権者の許可を得て使用させてもらっている。ここには、日曜日に行くことにしている。
平日に気楽に小さな飛行機を持って行く近場の広場が、ラジコンにうるさくなってきたので、もっと気楽に飛ばせる場所が近くにないかなぁ・・・・と、河川敷を２-３か所訪ねてみた。

市のグラウンドと公園のあるエリアには、市と警察の連名による「ラジコン禁止」の看板が立ている・・・・が、平日の１０時ころだと、グラウンドも公園も誰もいなかった。
上流側に隣り合わせになっている隣市の大きな広場は、簡単な柵で囲われていて、「民有地につき無断立ち入り禁止」と、立て看板があった。　２-３人が柵の中でFFのパチンコグライダーを飛ばしていたが・・・。
もっと上流の隣市のソフトボールやサッカー用の広大なグラウンドにも行ってみたが、だれも使っていなかった。数人のラジコンヘリの人たちがいたが・・・・。

気になったのは、河川敷に「民有地」なんてあるのか? という疑問。
河川敷は国か地方公共団体のものと思っていた。
ネットで調べて驚いた・・・・河川敷も個人所有で登記されている部分がたくさんあるらしい。
河川法の制定前や、堤防が整備される前から所有していた人がたくさんいるらしい。
ということは、河川敷は国有地、県有地、市有地、私有地、さらにそれらから使用許可を得た団体などの占有地で、原則としてはだれも勝手に立ち入ることができないエリア・・・・。
ただ、河川管理者(国や地方公共団体)の管理方針として、公共の利益のために解放されているらしい。

正式に許可を得て河川敷を利用している、地方公共団体のグラウンドや公園、民間のゴルフ場などは、使用目的が限定されていて、目的外の使用はできないらしい。
私有地の広場は、所有者の許可なく立ち入ると不法侵入になるらしい。

ということで、河川敷でラジコン可能なエリアは、私有地でなく、グラウンドでもなく、ラジコン禁止の看板のあるエリアでもない場所ということになる。
もっとも、危険な飛行機や危ない操縦をする人間がでてきたら、すぐに河川管理者がラジコン禁止の看板を立てるはずなので、だれもが自由に飛ばせる場所はほとんどない。

許可を得た飛行場を持つクラブに入ればよい・・・・のは、百も承知。　現実に私は埼玉県に飛行場を持つクラブに入っている。
でも、もっと気楽に、だれでもラジコンを楽しむことができる場所もほしい。
河川敷を利用している多くの民間クラブのほんの一部には「私有地の所在」を明確にして、迷惑をかけないよう自制しているところもあるが、ほとんどのクラブは「河川敷はみんなのもの」だから、近隣住民に迷惑をかけてはいけない、という感覚のようだ。これでは私有地の所有者や占用許可を得た団体の権利が薄れてしまい、反発を招きかねないと思う。

うだうだと、とりとめもなく書いてみたが、本音としては、私有地以外ならグラウンドや公園でも、人がいないときに安全を確認して飛ばすくらい許してよ・・・・ということ。
２-３０年前は、「遊びは自己責任で」という感じだったのに、自己本位の人間が増えたのか、危険行為をする者や環境を荒らす者、さらにはやたら行政にクレームを言う者がでてきて、「遊びは許可を得てから」 になっちまったのかなぁ・・・・。